年末に机周りを整理した時に、読み掛けて積読になっていた本が幾つか出て来たので、その中で読んだ物の1つがこの「バカの壁」。著者は、東大医学部教授の養老孟司さんです。
2003年初刊なので、もう20年前に出た本です。
もはや古い本ですが、改めて読んでみると、今の世の中の混迷ぶりを言い当てているようで、ちょっとした気付きになりました。(でも、途中の部分は、ちょっと主張にブレがある感じなので、全部が全部、賛同できる訳ではないけど)
ほとんど興味が無いので細かくニュースなどに目を通してはいませんが、例えば、兵庫県の斉藤知事の話や元SMAPの中居君の話、もっと広く言えば、ウクライナ・ロシア紛争、ハマス・イスラエル紛争、トランプの新しい政策など、どれも外野や当事者たちが自分の主張有りきで相手を受け入れないイデオロギーの議論・主張が繰り広げられている状況を見ると、この養老先生が言っている事もそれなりに的を得ているなぁ、と思います。
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「例えば、自分が知りたくないことについては、自主的に情報を遮断している。ここに壁が存在している。これがバカの壁の一つです。」
「バカの壁というのは、ある種一元論に起因している。バカにとっては、壁の内側、つまり自分の考えだけが世界であって向こう側(外)が見えない状況になっている。」
「これまでバカについて、つまり思考停止になっている状態について説明してきました」
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昨今、世の中に出てくる、海外含めた政治やら、芸能やらの様々なニュースにおける論調で相互理解や歩み寄りの要素が見られず、ただただ相手を否定したり攻撃したりする風潮に飽き飽きしています。
こういう思考の持ち方が大事ということを、もっと学校とかで教えられないものかと、一人思案するこの頃... まぁ、これから先も良くなることは無いんだろうな....
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