日経新聞朝刊の「Deep Insight」という、複数の論説委員が執筆しているコラム記事で、5/8の小竹洋之氏の「子が親を超えられない世界」というタイトルの寄稿を読みました。(ブログに書いて置こうと思い出しました..)
この「Deep Insight」は、色々な論説委員が交替で執筆していて色々な気付きを得られるので、自分の中では必ず目を通すようにしています。
(この記事は下記のリンクに書かれているのだけど、日経新聞電子版の有料会員向けの記事なので、勝手に記事のコピーを載せる訳にも行かないので、とりあずイントロだけ紹介されているリンクを貼っておきます。。)
このコラムの要旨は、「どこの国も親の財力によって、子供の人生が大きく左右されるが、アメリカでは、富裕層と貧困層の格差がこれまで以上に広がっていて、アメリカンドリームはもはや現実ではなく神話になっている。子供が親の所得や資産を超える確率は、英キングス・カレッジ・ロンドンの助教授の調査では、ここ近年、先進国のどこも低下していて、アメリカのみならず日本やフランスでもその傾向が顕著で、3カ国の1940年代生まれの世代は、親の所得を超える確率が最高で9割を超えていたのに、80年代生まれの世代は6割を切っていて、もはや子供が親の所得収入を超えることが出来る確率は、2人に1人しか可能性がない」と言う話です。
その冒頭に、米作家のスコット・フィッツジェラルドの代表作「グレート・ギャツビー」が引き合いに出されてるのですが、これは、米ニューヨーク市立大学のマイルズ・コラックという教授の研究を基に、アラン・クルーガー元米大統領経済諮問委員長という人が命名した「グレート・ギャツビー・カーブ」が因んでいる小説らしい。
「グレート・ギャツビー・カーブ」とは、所得格差の大きさ(ジニ係数)を横軸、親の所得が子の所得に与える影響の大きさ(世代間所得弾性値)を縦軸にとり、主要国の位置を定めると、右肩上がりのグラフになるらしく、説明補足は、下記の雑誌「プレジデント」のサイト「金持ちと貧乏は遺伝する」を参照願います。
ちなみに、この中に出てくる「ジニ係数」についても説明されているものを探していたら、下記のサイトの2023年12月26日のコラムにある程度分かり易く載ってました。。
国の財の分配を統計的に評価する指標だという事を理解し、ちょっと勉強になった。。
「グレート・ギャツビー・曲線(カーブ)」というのは、貧富の格差をこの「グレート・ギャツビー」という小説の主人公のギャツビーになぞらえて名付けたという話で、今から100年程も前(1920年~30年)のアメリカ社会の格差を描いている小説、との紹介だったので、ここ最近の時間で「グレート・ギャツビー」を読んでみました。。
文学的表現が結構ちょこちょこと使われている事もあり、ストーリーを理解するのに、ちょっと難儀し何度か読み返したりしたけど、要は、中西部の農民の子供で貧しく育った主人公のギャツビー青年が、富豪の娘のデイズィと結ばれようと、金を稼いで大金持ちになりアプローチをしたけど、結局は、ちょっとした事故をきっかけに殺されてしまい、志なかばで人生が終わってしまうというストーリーでした。
グレート・ギャツビーのストーリー自体からの学びは余り無かったけど、この様ないわゆる親ガチャ問題を少しでも機会の平等に繋げられるように様々な支援策を充実させるなど、日本の政治家とかも、学費の無償化みたいな事に留まらず、もっともっと知恵を働かせて頑張ってもらいたいもんだね。(期待は薄いが。。)
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